ホンダ CB250R(8BK-MC52) は、
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ 単気筒
- 総排気量 249cm³
- 最高出力 20kW(27PS)/9,500rpm
- 最大トルク 23N・m(2.3kgf・m)/7,750rpm
- 車両重量 144kg
- シート高 795mm
- 燃料タンク容量 10L
というスペックを持つ、ライトウエイト・ネイキッドスポーツです。
ホンダが掲げるコンセプトは「NEO SPORTS CAFÉ」。
伝統的なネイキッドの雰囲気に、現代的なデザインと装備を組み合わせた“ストリートシングル”。
この記事では、
- CB250Rの正確なスペック
- 良いところ/気になるところ
- 2気筒250ネイキッド・フルカウル250との違い
- どんな人に向いているか
を、街乗り〜ツーリング目線で解説します。
※画像はAIによるイメージです
CB250Rの主要スペック
車体サイズ・重量(8BK-MC52)
- 車名・型式:ホンダ・8BK-MC52
- 全長:2,020mm
- 全幅:805mm
- 全高:1,045mm
- ホイールベース:1,355mm
- 最低地上高:153mm
- シート高:795mm
- 車両重量:144kg
- 最小回転半径:2.3m
- 乗車定員:2名
エンジン・トランスミッション
- エンジン型式:MC52E
- エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
- 総排気量:249cm³
- 内径×行程:76.0mm × 55.0mm
- 圧縮比:10.7:1
- 最高出力:20kW(27PS)/9,500rpm
- 最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/7,750rpm
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
- 始動方式:セルフ式
- 点火装置形式:フルトランジスタ式
- 潤滑方式:ウェットサンプ
- 燃料タンク容量:10L
- 変速機形式:常時噛合式6段リターン
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム形式:ダイヤモンドフレーム
- フロントサスペンション:倒立フォーク(SHOWA製 SFF-BP)
- リアサスペンション:スイングアーム式(モノショック)
- キャスター角:24°44′
- トレール量:93mm
- フロントブレーキ:油圧ディスク+ABS
- リアブレーキ:油圧ディスク+ABS
- タイヤサイズ:
- 前:110/70R17M/C 54H
- 後:150/60R17M/C 66H(いずれもラジアル・チューブレス)
燃費(メーカー公表値)
- 定地燃費値:45.0km/L(60km/h・2名乗車時)
- WMTCモード値:33.7km/L(クラス3-1・1名乗車時)
CB250Rの良いところ(メリット)
① 27PS単気筒でも“街乗り〜ワインディング”にちょうどいい
CB250Rのエンジンは、
- 最高出力:27PS/9,500rpm
- 最大トルク:23N・m/7,750rpm
というスペックの水冷単気筒。
- 低〜中回転域でのトルクが素直で扱いやすい
- 回せば単気筒らしい元気な加速も楽しめる
- 2気筒のような高回転までの伸びより、扱いやすさ寄りの性格
街中では、
- 3〜4速・中回転あたりで十分キビキビ走れる
- ストップ&ゴーが多くても、トルクの出方が穏やかで疲れにくい
峠道では、
- 必要に応じて1〜2速落として回転を上げれば、スポーティな走りも楽しめる
「ピークパワーより、扱いやすさと日常での楽しさを重視した単気筒スポーツ」
というキャラクターです。
② 車両重量144kgの軽さで、とにかく扱いやすい
- 車両重量:144kg
250ネイキッドの中でも軽量な部類に入り、
- 押し引きや取り回しがラク
- 細い路地や駐輪場でも怖さが少ない
- ワインディングでの切り返しも軽快
「軽いバイクが好き」「扱いやすさ重視」なライダーには大きなメリットです。
③ “NEO SPORTS CAFÉ”のデザインが大人っぽい
CB250Rの特徴的なポイントが、このデザイン。
- 丸型LEDヘッドライト
- コンパクトなテールまわり
- シンプルなタンク形状と、ギュッと凝縮された車体シルエット
いわゆる「フルカウルのレプリカ系」や「ストリートファイター系」とは違う、
「クラシックすぎないけど、落ち着いたネオレトロ寄りネイキッド」
という雰囲気で、
年齢問わず乗りやすいルックスに仕上がっています。
④ SHOWA製 SFF-BP 倒立フォークで足まわりがしっかり
マイナーチェンジで、フロントフォークは
- SHOWA製 SFF-BP(Separate Function front Fork – Big Piston) に変更。
SFF-BPは、
- 片側に減衰機構、片側にスプリングを配置した構造
- ビッグピストン採用で、減衰の立ち上がりがスムーズ
といった特徴があり、
- ブレーキング時の姿勢変化が穏やか
- 路面追従性がよく、ワインディングで安心して倒し込める
「250だから足まわりはそこそこ」ではなく、しっかりスポーツできるフロントまわりになっています。
⑤ フルLED&多機能デジタルメーターなど装備も充実
装備面も、クラスを考えるとかなり充実しています。
- 丸型LEDヘッドライト
- LEDテールランプ・ウインカー
- フルデジタル液晶メーター
- ギアポジションインジケーター
- シフトアップインジケーター
- タコメーターのピークホールド機能 など
- アシスト&スリッパークラッチ
これらのおかげで、
- 視認性の高い灯火類
- ライディングをサポートしてくれるメーター機能
- シフトダウン時のホッピングを抑え、スポーツ走行でも安心感アップ
と、“見た目はシンプルだけど中身は今どき”な装備内容になっています。
⑥ 燃費が良く、維持費を抑えやすい
公表燃費は、
- 定地燃費値:45.0km/L(60km/h・2名)
- WMTCモード値:33.7km/L(クラス3-1・1名)
という数値で、250スポーツとして標準〜良好なレベル。
- 毎日の通勤・通学にも使いやすい
- ガソリン代を抑えやすい
“普段使い+趣味”の1台として現実的に付き合いやすい燃費性能です。
CB250Rの気になるところ(デメリット)
① 2気筒250スポーツと比べると、ピークパワーは控えめ
CB250Rは単気筒で最高出力27PS。
同じ250クラスでも、
- 2気筒スポーツ(YZF-R25やNinja 250 など)は、最高出力でそれなりに上回るモデルが多い
そのため、
- 高回転まで回したときの“伸び”や、最高速付近の余裕
- 高速道路での追い越し加速
といった部分では、2気筒250スポーツに軍配が上がる場面もあります。
「サーキット走行や最高速にこだわりたい」
という人は、2気筒スポーツも視野に入れた方が良いです。
② タンク容量10Lで、人によっては少し物足りなく感じることも
- 燃料タンク容量:10L
燃費自体は良好ですが、
- 「一度の給油でとにかく長く走りたい」
- 「高速主体で一気に距離を伸ばすロングツーリングが多い」
といったスタイルだと、もう少し大きいタンク容量のツアラー系の方が合う場合もあります。
③ シート高795mm。数字以上に“足つき確認は必須”
- シート高:795mm
シート周りはある程度絞られていますが、
- 身長や足の長さによっては「つま先~片足ベッタリ」程度になることも
- 低さを最優先するクルーザー系とは違う
足つきを最優先するなら、必ず実車でまたがって確認した方が安心です。
④ 風防はほぼゼロ。高速巡航ではネイキッドらしく風を受ける
- カウルレス+丸目ライトのネイキッド
という構造上、
- 高速道路を長時間走ると上半身への風圧で疲れやすい
- スクリーン追加などのカスタムで対策するオーナーも多い
高速メインで長距離を走るつもりなら、防風対策はほぼ必須と考えておいた方がいいです。
他のバイクと比べてどう?(CB250Rの立ち位置)
1. CB250R vs 2気筒250ネイキッド(Z250/MT-25など)
2気筒250ネイキッドは、
- 高回転までよく回るエンジン
- 最高出力が高めで、スポーツ性寄り
というキャラクターのモデルが多いです。
それに対してCB250Rは、
- 単気筒で、トルクの出方が素直で扱いやすい
- 最高出力よりも“軽さ+扱いやすさ+デザイン”寄り
- 足まわりや装備はしっかりしていて、ワインディングも楽しめる
「スペックより、軽さとデザインと日常での気持ちよさを重視したい」
という人に合うネイキッドです。
2. CB250R vs 250フルカウルスポーツ(YZF-R25・CBR250RRなど)
- フルカウルスポーツは前傾ポジション+カウルで、防風性とスポーツ性能重視
- サーキット走行や本気のワインディングがメインならフルカウル優勢
CB250Rは、
- ネイキッドでポジションが楽
- 単気筒で扱いやすく、街乗り・普段使いに強い
- それでいて峠道でも“一般道の速度域”なら十分楽しめる
**「見た目も乗り方も、もう少し力を抜いて楽しみたい」**人向けです。
CB250Rは初心者にも向いている?
向いているポイント
- 144kgの軽い車体で取り回しがしやすい
- 単気筒の特性が素直で、スロットル操作もわかりやすい
- ABS・アシスト&スリッパークラッチ・LED灯火など、安心感のある装備
- ポジションも過度に前傾していない
「中型免許を取ったばかりで、最初の1台にネイキッドが欲しい」
という人には、かなり現実的な候補です。
注意したいポイント
- シート高795mmで、体格によっては足つきに不安が出る
- 高速道路メインのロングツーリングだと風圧がつらく感じることも
- 2気筒スポーツのような“高回転の伸び”を期待すると物足りない
このあたりが気になる人は、実車で足つき確認+他車との比較試乗までできるとベストです。
CB250Rで後悔しやすい人/満足しやすい人
後悔しやすい人
- とにかくシートが低いバイクが良い
- サーキット走行や最高速を重視している
- 高速道路の長距離巡航がメインで、防風性を最優先したい
- 「数字上の最高出力」にこだわる
こういうライダーは、クルーザー系・2気筒250スポーツ・フルカウルツアラーなどの方が向いている可能性があります。
満足しやすい人
- 軽くて扱いやすい250ネイキッドが欲しい
- 単気筒の素直なフィーリングが好き
- 通勤・街乗りと、週末のワインディング・ちょっとしたツーリングを一台でこなしたい
- 派手すぎない、上質寄りのデザインが好み
- “NEO SPORTS CAFÉ”の世界観に惹かれる
そんな人にとってCB250Rは、
「毎日も休日も、ちょうど良く付き合えるライトウエイト・ネイキッド」
になってくれるはずです。

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