スズキ ジクサーSF250（GIXXER SF250） は、
- 油冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
- 総排気量 249cm³
- 最高出力 19kW（26PS）／9,300rpm
- 最大トルク 22N･m（2.2kgf･m）／7,300rpm
- 装備重量 158kg
- シート高 800mm
- 燃料タンク容量 12L
というスペックを持つ、油冷単気筒エンジン搭載のフルカウルスポーツです。
一言でまとめると、
「気楽に乗れて、燃費が良くて、ちゃんとスポーティ」な
日常〜ツーリング向けの“現実派フルカウル”。
この記事では、
- ジクサーSF250の正確なスペック
- 良いところ・気になるところ
- CBR250RR／YZF-R25／Ninja250 あたりの2気筒スポーツとの違い
- 向いている人・別のバイクを検討した方がいい人
を、できるだけ分かりやすくまとめます。
※画像はAIによるイメージです
ジクサーSF250の主要スペック
車体サイズ・重量（型式 8BK-ED22Y）
- 全長：2,010mm
- 全幅：740mm
- 全高：1,035mm
- ホイールベース：1,345mm
- 最低地上高：165mm
- シート高：800mm
- 装備重量：158kg
- 最小回転半径：2.6m
エンジン・トランスミッション
- エンジン型式／弁方式：EJA1・油冷4サイクル単気筒／SOHC4バルブ
- 総排気量：249cm³
- 内径 × 行程：76.0mm × 54.9mm
- 圧縮比：10.7：1
- 最高出力：19kW（26PS）／9,300rpm
- 最大トルク：22N･m（2.2kgf･m）／7,300rpm
- 燃料供給装置：フューエルインジェクション
- 始動方式：セルフ式
- 潤滑方式：ウェットサンプ
- 潤滑油容量：1.8L
- 変速機形式：常時噛合式6段リターン
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム：ダイヤモンドフレーム
- フロントサスペンション：テレスコピック式
- リアサスペンション：スイングアーム式
- フロントブレーキ：シングルディスク（ABS）
- リアブレーキ：シングルディスク（ABS）
- タイヤサイズ：
- 前：110/70R17
- 後：150/60R17
燃費（届出値）
- 定地燃費値：44.5km/L（60km/h・2名乗車時）
- WMTCモード値：34.5km/L（クラス3・サブクラス3-1・1名乗車時）
燃費数値だけ見ると、250スポーツの中でもかなり優秀な部類です。
ジクサーSF250の良いところ
① 油冷単気筒のトルクが街乗り〜ツーリングにちょうどいい
ジクサーSF250のエンジンは、スズキ伝統の油冷技術を発展させた
「SOCS（Suzuki Oil Cooling System）」採用の単気筒エンジン。
スペックは、
- 最高出力：26PS／9,300rpm
- 最大トルク：22N･m／7,300rpm
と、ピークパワーよりも扱いやすいトルク特性と燃費を重視した設計になっています。
- 低〜中回転域での粘りがあって、発進や街中が走りやすい
- 無理に高回転をキープしなくても、普通の交通の流れについていける
- 単気筒らしい「ドコドコ感」がありつつ、振動もよく抑えられている
「250で毎日使うなら、こういうエンジンもアリだな」と感じる、
いい意味で“肩の力が抜けたスポーツエンジン”です。
② 装備重量158kg＆コンパクトなサイズで取り回しがラク
- 装備重量：158kg
- 全長2,010mm／全幅740mm／全高1,035mm
という数値は、フルカウル250としても軽量コンパクトな部類。
- 押し引きやUターンで「怖いほど重い」と感じにくい
- ワインディングでの切り返しが軽快
- 駐輪場でも扱いやすく、狭い場所にも停めやすい
初めてのフルカウルでも、サイズ・重さのプレッシャーは比較的少なめです。
③ 燃費・タンク容量ともにツーリング向き
- WMTCモード値：34.5km/L
- タンク容量：12L
公表値ベースで計算しても、条件が良ければ300km以上の航続距離も狙える数字です（実走は走り方次第）。
- 給油回数が減るので、ロングツーリングが楽
- ガソリン代も抑えやすく、通勤・通学の足としても優秀
「維持費の軽さも大事」という人には、大きなメリットです。
④ ポジションは“スポーツ寄りツアラー”で日常もこなしやすい
- セパレートハンドル＋フルカウル
- とはいえ、スーパースポーツほど極端な前傾ではない
- シート高800mmで、250スポーツとしては標準的な高さ
その結果、
- ワインディングではしっかり荷重をかけて走れる
- 通勤・街乗り〜日帰りツーリングくらいならこなせる現実的な前傾
「ガチSSはキツいけど、見た目もしっかりスポーツがいい」
という人にはちょうどいいポジションです。
⑤ 価格や装備を含めて“コスパの良いフルカウル”
ジクサーSF250は、
- 油冷単気筒エンジン
- フルデジタルメーター
- ABS標準装備
- ラジアルタイヤ（110／70R17・150／60R17）
などを備えつつ、同クラスのハイエンド2気筒スポーツより価格が抑えめのポジションにいます。
「250でフルカウルに乗りたいけど、いきなり高額モデルはちょっと…」
というライダーにとって、ちょうどいい落としどころになりやすいモデルです。
ジクサーSF250の気になるところ
① 2気筒スポーツと比べると“数字のインパクト”は弱い
同じ250フルカウルでも、
- CBR250RR：最高出力 42PS クラス
- Ninja250／YZF-R25：35PS クラス
に対して、 - ジクサーSF250：26PS
というスペックなので、ピークパワーの数字だけ見ると控えめです。
- サーキットでタイムを削る
- 高速道路で常に高い速度域をキープしたい
といった用途では、「もっと上のクラスでも良かったかも」と感じる人もいます。
② シート高800mmは、足つき最優先の人にはやや高め
- シート高：800mm
シートの厚みもあるので、
- 小柄なライダーだと「ツンツン〜片足べったり」になる場合もある
- レブル系のロースタイルクルーザーのような安心感はない
足つきに不安がある場合は、必ず実車にまたがってから判断した方が安心です。
③ 高回転の“伸び切った刺激”はツインや4気筒に劣る
単気筒エンジンの特性上、
- 2気筒や4気筒のような、回転数とともにどんどんパワーが盛り上がる感覚
- 高回転での「もうひと伸び」
といったフィーリングは、ツイン／4気筒スポーツの方が得意です。
「15,000rpmまで回して叫ばせたい」「ガチガチのサーキット遊びがメイン」
という人なら、ZX-25R や CBR250RR の方がコンセプトに合っています。
他の250フルカウルスポーツと比べたときの立ち位置
CBR250RR・YZF-R25・Ninja250との違い
ざっくり整理すると：
- CBR250RR
- 42PSクラスの2気筒
- フル電子制御・倒立フォークなど、走りに振った装備が豊富
- YZF-R25／Ninja250
- 35PSクラスの2気筒
- 日常性とスポーツ性のバランス型
- ジクサーSF250
- 26PSの油冷単気筒
- 燃費・扱いやすさ・維持費に強み
同じ「250フルカウル」と言っても、
ジクサーSF250は “実用寄りスポーツツアラー” 的な位置づけになります。
ジクサーSF250は初心者に向いている？
向いているポイント
- 単気筒＋26PSで、パワーが過激すぎない
- トルクが扱いやすく、低速でのギクシャクが少ない
- 装備重量158kgで、フルカウルとしては軽量
- ABS標準装備でブレーキ時の安心感も高い
中型免許取りたてで、
「最初からフルカウルに乗りたいけど、いきなりハイパワーは怖い」
という人には、相性がいいモデルです。
注意したいポイント
- シート高800mmで、足つきは人を選ぶ
- スクーターのような“完全にラクなポジション”ではない
- 「スペック最優先」の人には数字が物足りない
このあたりが気になる場合は、ネイキッドやシート高の低いモデルも比較しておくと安心です。
ジクサーSF250で後悔しやすい人／満足しやすい人
後悔しやすい人
- サーキットでラップタイムを詰めるのが主目的
- 4気筒の高回転サウンドに強い憧れがある
- 足つき最優先で、もっと低いシートが欲しい
- 「数字上の最高出力」にこだわる
こういう人は、CBR250RR や ZX-25R、または別クラスのSSを選んだ方が満足度が高いです。
満足しやすい人
- 通勤・街乗りとツーリングを一台でこなしたい
- 燃費と維持費も重視したい
- ハイパワーより「扱いやすさ」と「気楽さ」を優先したい
- でも、見た目はちゃんとフルカウルスポーツがいい
こういうライダーにとって、ジクサーSF250は
油冷単気筒の楽しさと、日常での気軽さをうまく両立したフルカウル
として、かなり“刺さる”1台になるはずです。
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