カワサキ Ninja 250 は、
- 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
- 総排気量 248cm³
- 最高出力 26kW(35PS)/12,500rpm
- 最大トルク 22N・m(2.2kgf・m)/10,500rpm
- 車両重量 166kg
- シート高 795mm
- 燃料タンク容量 14L
というスペックを持つ、250ccクラスのフルカウルスポーツです。
一言でいうと、
「見た目は本格スポーツ、乗り味は扱いやすさ重視」のバランス型。
この記事では、
- Ninja 250 の正確な主要スペック
- 良いところ・気になるところ
- Ninja 400・CBR250RR・YZF-R25・ZX-25R との違い
- 向いている人/やめた方がいい人
を、街乗り〜ツーリング視点で分かりやすく解説します。
Ninja 250 の主要スペック(現行モデル)
車体まわり(2024年モデル相当)
- 全長:1,990mm
- 全幅:710mm
- 全高:1,125mm
- ホイールベース:1,370mm
- 最低地上高:145mm
- シート高:795mm
- 車両重量:166kg
- 燃料タンク容量:14L
エンジン・トランスミッション
- エンジン種類:水冷4ストローク並列2気筒
- 総排気量:248cm³
- 内径×行程:62.0mm × 41.2mm
- 圧縮比:11.6:1
- 弁方式:DOHC 4バルブ
- 最高出力:26kW(35PS)/12,500rpm
- 最大トルク:22N・m(2.2kgf・m)/10,500rpm
- 燃料供給方式:フューエルインジェクション
- 始動方式:セルフスターター
- 変速機形式:常時噛合式6速リターン
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム:トレリスフレーム
- フロントサスペンション:テレスコピック式
- リアサスペンション:スイングアーム式
- フロントブレーキ:シングルディスク(径310mmクラス)+ABS
- リアブレーキ:シングルディスク(径220mmクラス)+ABS
- タイヤサイズ
- 前:110/70-17M/C 54H
- 後:140/70-17M/C 66H
燃費(メーカー公表値)
- WMTCモード値:25.1km/L(クラス3-2、1名乗車時)
- 定地燃費値:37.0km/L(60km/h・2名乗車時)
Ninja 250 の良いところ(メリット)
① 35PS の2気筒で“普段ちょうどいい速さ”
Ninja 250 のエンジンは、
- 最高出力:35PS/12,500rpm
- 最大トルク:22N・m/10,500rpm
と、250ccクラスのなかでは扱いやすさ寄りのスポーツエンジンです。
- 4,000〜8,000rpmあたりで日常走行がしやすい
- 必要なときは高回転まで引っ張ってキビキビ走れる
- 2気筒なので極端に低速トルクが薄いわけでもない
「常に全開じゃないと進まない」というタイプではなく、街乗り〜ツーリングでちょうどいい性格になっています。
② 166kgの車重とトレリスフレームで軽快
装備重量は 166kg。
トレリスフレーム採用もあり、取り回しは比較的軽く感じる部類です。
- 低速での切り返しがしやすい
- 立ちゴケしそうになっても踏ん張りやすい
- 駐輪場で押し引きするときも、400クラスより心理的ハードルが低い
「初めてのフルカウルだけど重そうで不安」という人にも、
サイズの割に扱いやすいスポーツバイクと言えます。
③ ポジションが“ガチSS”よりマイルド
- セパレートハンドルだが、極端に低すぎない位置
- ステップもレーサーほど高くない
- シート高795mmで、身長次第では片足ベッタリも狙える数字
このため、
- CBR250RR や ZX-25R ほど「前傾がキツい」と感じにくい
- 通勤・街乗り〜日帰りツーリングまで現実的にこなせる
「フルカウルに乗りたいけど、SSほどハードなのはちょっと…」という人にはちょうど良いポジションです。
④ 燃費とタンク容量でツーリングに強い
- WMTCモード値:25.1km/L
- タンク容量:14L
公表値ベースですが、条件が良ければ 300km 前後の航続距離 も狙える数字です(実走は走り方次第)。
- 給油間隔が長め
- 下道中心のロングツーリングでもスタンドをあまり気にしなくていい
ツーリング派にとって、燃費とタンク容量のバランスが良い1台です。
Ninja 250 の気になるところ(デメリット)
① パワーは“ガチスポーツ勢”より控えめ
同じ250フルカウルでも、
- CBR250RR(42PSクラス)
- Ninja ZX-25R(48〜49PSクラスの4気筒)
と比べると、最高出力の数値では一歩譲ります。
- サーキットでタイムを詰める
- 高速道路で常に高い速度域をキープする
といった使い方では、「もっと上が欲しい」と感じる人も出てきます。
② シート高795mmは“足つき最優先”ではない
- シート高:795mm
- シートもある程度の幅がある
そのため、
- 身長が低めのライダーだと、足つきにやや不安を感じる場合がある
- レブル系のロースタイルクルーザーのような“余裕のベタ足”とは違う
足つきに不安があれば、実車にまたがってから判断した方が安心です。
③ スクーターやネイキッドほど“ラク”ではない
- セパハン+前傾ポジション
- クラッチ操作も必須
なので、
- 渋滞の多い通勤
- 完全に“移動の足”としてだけ使う
といった用途なら、スクーターやアップライトなネイキッドの方が快適です。
ライバルとの比較:どこが違う?
1. Ninja 250 vs Ninja 400
同じシリーズで迷いやすい組み合わせです。
Ninja 400(398cm³並列2気筒・48PS・37N・m)
- トルクに余裕があり、高速道路や二人乗りで安心感が高い
- それでも装備重量167kgと軽めで、扱いやすさも十分
Ninja 250
- 車両重量は 166kg と400とほぼ同等
- 税金・保険・タイヤなどのランニングコストは400より軽い
- パワーは400ほどではないが、下道〜一般道中心なら不足を感じにくい
選び方の目安
- 高速道路の使用頻度が多い/二人乗りをよくする
→ Ninja 400 - 下道中心で走る/維持費を抑えたい/まずは250から始めたい
→ Ninja 250
2. Ninja 250 vs CBR250RR
CBR250RR
- 最高出力:42PS(31kW)/13,500rpm
- 倒立フォーク+ラジアルマウントキャリパー
- 走行モード・スロットルバイワイヤなど装備が本気寄り
Ninja 250
- 35PS で、数値上のパワーは劣る
- 足まわりやブレーキも「ツーリング寄りスポーツ」というイメージ
- ポジションもCBR250RRほどストイックではない
まとめ
- 「サーキットや峠でガッツリ攻めたい」 → CBR250RR
- 「スポーツだけじゃなく、普段使いも含めて楽に付き合いたい」 → Ninja 250
3. Ninja 250 vs YZF-R25/GSX250R
YZF-R25
- 2気筒スポーツとして、Ninja 250と近い立ち位置
- 高回転寄りのフィーリングと、ややマイルドなポジション
GSX250R
- 出力は控えめで、よりツアラー寄りの性格
- ポジションも楽で、ロングツーリングをゆったり楽しむ方向
Ninja 250
- R25 と同じ“スポーツ寄り万能型”ポジション
- デザインとフィーリングの好みで選ぶ領域が大きい
「デザイン含め、どのメーカーの“スポーツ寄り万能フルカウル”が好きか」で選びやすいゾーンです。
4. Ninja 250 vs Ninja ZX-25R
ZX-25R
- 249cm³ 並列4気筒
- 最高出力:48PS/15,500rpm(ラムエア時49PS)
- 高回転サウンドとサーキット性能が売り
Ninja 250
- 2気筒で、トルク特性・コストともに“現実的”
- ポジションや維持費もZX-25Rより優しい
まとめ
- 「4気筒サウンドと高回転に全振りしたい」 → ZX-25R
- 「フルカウルスポーツを、無理なく日常で使いたい」 → Ninja 250
Ninja 250 は初心者に向いている?
向いているポイント
- 出力35PSで、ピーキーすぎない
- 2気筒で低速トルクもそこそこあり、エンストしにくい特性
- 車両重量166kgで、400クラスよりプレッシャーが小さい
- ABS標準装備で安心感もある
免許取りたてで、
「最初からフルカウルスポーツに乗りたい」
という人には、かなり現実的な選択肢です。
気をつけたいポイント
- シート高795mmで、足つきは人を選ぶ
- 完全に“ラクなポジション”ではないので、渋滞だらけの通勤には向きにくい
このあたりが不安なら、実車にまたがる or ネイキッド系も検討しておくと安心です。
Ninja 250 で後悔しやすい人
- 「とにかくラクな姿勢で走りたい」
- 「サーキットで本気タイムを狙う予定しかない」
- 「4気筒の高回転サウンドに全振りしたい」
- 「足つき最優先で、もっとシートの低いバイクがいい」
こういう人は、
- ネイキッド/アドベンチャー系
- CBR250RR・ZX-25R のようなガチスポーツ
- 低シート高のクルーザー
の方が目的に合っているかもしれません。
Ninja 250 で満足しやすい人
- フルカウルの見た目が好き
- 通勤・街乗りとツーリングを一台でこなしたい
- パワーは「必要十分」でOK、扱いやすさ重視
- 維持費も含めて“現実的な範囲のスポーツバイク”が欲しい
- 将来的に Ninja 400 や ZX-4R へのステップアップも視野に入れたい
こういったライダーにとって、Ninja 250 は
「無理せず楽しめる入門〜中堅クラスのフルカウルスポーツ」
として、かなり後悔しにくい1台になるはずです。


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