ホンダ レブル1100(Rebel 1100) は、
- 大型クラスの1082cc並列2気筒エンジン
- 710mmの低シート高
- クルーザーらしいロー&ロングスタイル
を組み合わせた“デカいけど気負わず乗れる”ネオクルーザーです。
一言でいうと、
レブル250/500の「ゆるさ」を残しつつ、
エンジンはガチのビッグバイク。
そんな、いい意味でズルい1台。
この記事では、
- レブル1100の特徴とスペック
- 良いところ/気になるところ
- レブル250/500、GB350/エリミネーター400/他クルーザーとの比較
- 向いている人/やめた方がいい人
を、大型デビューも視野に入れているライダー目線で解説します。
レブル1100ってどんなバイク?
まずはざっくりスペックから(日本仕様ベース)。
基本スペック(参考)
- エンジン:水冷4ストロークOHC(ユニカム)直列2気筒 1,082cc
- 最高出力:88PS / 7,250rpm
- 最大トルク:10.0kgf・m / 4,750rpm
- 車両重量:
- レブル1100:226kg(MT)/236kg(DCT)
- レブル1100T:240kg(MT)/250kg(DCT)
- シート高:710mm
- タンク容量:13L
※グレード(T・S Edition)やMT/DCTで若干数値が変わりますが、キャラクターは共通です。
キャラクターを一言でまとめると…
- 見た目:レブルシリーズのシンプル&ローなスタイル
- 中身:CRF1100Lアフリカツイン系ベースの強力ツインエンジン
- 性格:
- 低回転はパルス感のあるクルーザー
- 回せばスポーツネイキッド並みに走る
**「ゆるくも走れるし、本気出せばかなり速いクルーザー」**という立ち位置です。
レブル1100の良いところ(メリット)
① 710mmの低シート×大型の余裕
- シート高710mmで、足つきはかなり良好
- シート前側が細めで、足を真下に降ろしやすい
それでいて、
- 大型らしいトルクとパワー
- 高速道路も余裕の巡航
「足つき不安で大型を諦めてきた人」向けの1台と言っていいレベルです。
② エンジンが“マジで使える”大型ツイン
- 1082ccの並列2気筒
- 低回転ではドコドコした鼓動感
- 中〜高回転までスムーズに吹け上がる特性
街中では3,000〜4,000回転あたりでトルクフルに走り、
高速やワインディングでは回せばグイグイ加速する、
“扱いやすいのにちゃんと速い”エンジンです。
③ クルーザーなのにそれなりに軽快に曲がる
- ホイールベースは約1,520mmながら、重心が低く取り回しやすい
- フロント130/70-18、リア180/65-16で、極端に太すぎないタイヤ
- ステップ位置も足を投げ出しすぎない“半ミッド”寄り
そのおかげで、
- 交差点の曲がり角
- ワインディングの中速コーナー
でも、**「クルーザーにしてはよく曲がる」**という評価になりやすいです。
④ DCT(オートマ)も選べる
- 6速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)搭載グレードあり
- クラッチ操作なし/停車〜発進もオート
- パドル操作で任意シフトも可能
「大型乗りたいけど、渋滞でクラッチ握るのがイヤ…」という人には、
レブル1100 DCTはかなり強力な選択肢になります。
⑤ Tグレードで“ツーリング仕様”も選べる
- レブル1100T:ビキニカウル+ハードサドルバッグ付きツーリング仕様
- 最初から「高速長距離やる人向け」パッケージ
後付けカウルや社外バッグに悩まず、
最初からツーリング仕様で納車できるのも魅力です。
レブル1100の気になるところ(デメリット)
① タンク容量13Lは“大型ツアラー”としては少なめ
- タンク容量は13L
- 燃費次第ですが、航続距離は「めちゃ長い」というほどではない
ロングツーリング派は、
- 早めの給油計画
- こまめな休憩とセット
で走る前提になります。
② 純正のままだと積載はそこまで強くない(無印)
- 無印レブル1100はリアキャリアなし
- シート形状的にも、大荷物を積むには一工夫必要
荷物をガン積みしたいなら、
- キャリア追加+シートバッグ
- Tグレード(サドルバッグ付き)
あたりを視野に入れると扱いやすくなります。
③ 見た目はクルーザーでも、性格は“わりとスポーツ寄り”
- 高回転まで回る直列2気筒
- フロントフォークもしっかり目
- ブレーキもラジアルマウントキャリパーなど十分な性能
「超のんびりだけを楽しみたい」「トコトコだけでいい」という人には、
エンジンが良すぎてオーバースペック気味に感じるかもしれません。
深掘り比較:他車と比べるとどう?
ここからが本題。
レブル1100を 「レブル250/500」「GB350/エリミネーター400」「大型クルーザー」 と比べていきます。
1. レブル250/レブル500との比較
ざっくりスペックと立ち位置
| モデル | 排気量 | キャラ |
|---|---|---|
| レブル250 | 249cc 単気筒 | 完全入門向け。街乗り〜下道ツーリング用 |
| レブル500 | 471cc 並列2気筒 | ゆとりのある中距離ツーリング向け |
| レブル1100 | 1082cc 並列2気筒 | 本気のツーリング&大型クルーザー |
足つき・取り回し
- 足つき:
- どれも「レブルらしく低くて安心」
- 1100も710mmで、“大型だから極端にキツい”ということはない
- 取り回し:
- さすがに1100が一番重い
- それでも大型クルーザーとしてはかなりマイルドな部類
「足つき重視で大型デビューしたい」なら、1100はかなり有力候補です。
走り・用途の違い
- レブル250
- 下道メイン/高速は“走れるけど得意ではない”
- とにかく気負わず乗れる
- レブル500
- 高速も現実的に使えるが、100km/h巡航はそれなりに頑張ってる感
- レブル1100
- 高速巡航も余裕
- 追い越しや合流もストレス少ない
👉 「街乗り+たまの下道ツーリング」なら 250/500
👉 「高速含めてガッツリ走りたい」なら 1100
2. GB350/GB350S・エリミネーター400との比較
キャラの方向性
| モデル | エンジン | キャラ |
|---|---|---|
| GB350 | 単気筒 | 鼓動感・雰囲気・のんびり |
| GB350S | 単気筒スポーツ寄り | 軽快なレトロスポーツ |
| エリミ400 | 398cc並列2気筒 | ミドルで“よく走る”クルーザー |
| レブル1100 | 1082cc並列2気筒 | 大型で“かなり走る”クルーザー |
「のんびり派」か「走り派」か
- GB350/GB350S
→ 下道トコトコ派・鼓動感と雰囲気重視 - エリミネーター400
→ 中排気量で、クルーザーだけどスポーティさも欲しい人向け - レブル1100
→ 大型のトルクと余裕、そして遠くまで行きたい人向け
「日本の下道メインで、80km/hくらいを気持ちよく走れればOK」
→ GB/エリミでも十分
「高速をガンガン使って遠くへ行きたい」
→ レブル1100の余裕が活きてきます。
3. 他の大型クルーザー(VULCAN S・スポーツスターSなど)との比較
VULCAN S(カワサキ650クルーザー)と比較
- VULCAN S
- 650並列2気筒
- それなりに軽快でスポーティ
- ただし車格はそこそこ大きく、足つきもやや高め
- レブル1100
- 排気量は上だが、シート高はむしろ低い
- 重量差はあるが、「またがったときの安心感」はレブルが上と感じる人も多い
👉 「足つきの安心感を優先しつつ、大型クルーザーに乗りたい」ならレブル1100が有利。
ハーレー系(スポーツスターSなど)と比較(ざっくり方向性)
- ハーレー スポーツスターS
- Vツインらしい存在感&ブランド
- エンジンもかなりハイパワーでスポーツ寄り
- 価格・維持費・車格ともにそれなりの覚悟が必要
- レブル1100
- 車両価格・維持費ともに国産らしく現実的
- 装備・性能のバランスが良く、「普段使いとツーリング」をまとめやすい
ブランドやVツインの重低音サウンドに全振りしたいならハーレー、
現実的な維持費と安心感を重視するならレブル1100という住み分けになります。
レブル1100は初心者向き? 大型デビューにどう?
向いているポイント
- 足つきが良い(710mm&細めのシート)
- 重心が低く、取り回しも「大型の中では」まだ優しい
- DCTでクラッチ操作なしを選べる
「最初の大型」として十分現実的な候補です。
とはいえ注意したいところ
- パワーは本物の大型クラス(88PS/10kgf・m)
- 雑にスロットルを開けると一気にスピードが乗る
エンジン性能に対する“自制心”が必要なので、
最初はモードを穏やか目にして、徐々に慣れていくのが安心です。
レブル1100で後悔しやすい人
- そもそも高速道路をほとんど使わない
- ほぼ街乗り・近所だけで完結する使い方
- とにかくのんびり・トコトコだけ楽しめればいい
- 車体サイズ&パワーに対して、あまり自信がない
こういう人は、
- レブル250/500
- GB350/GB350S
- エリミネーター400
あたりの方が、「ちょうどよかったな」となりやすいです。
レブル1100で満足しやすい人
- 「足つき良い大型クルーザー」を探している
- レブル250/500からのステップアップを考えている
- 高速を使ったロングツーリングを本気でやりたい
- オートマ大型(DCT)に興味がある
- ハーレーほどのブランド料は払えないけど、
“ちゃんとした大型クルーザー感”は欲しい
こんな人には、レブル1100は かなりハマる一台 になります。
まとめ|レブル1100は「現実的に扱える大型クルーザーの決定版」
レブル1100は、
- 1082cc並列2気筒の力強いエンジン
- 710mmの低シート高と扱いやすい重心
- DCTやTグレードなど使い方に合わせたバリエーション
- レブルシリーズらしいシンプルでカスタム映えするスタイル
を備えた“現実的に扱える大型クルーザー” です。
- レブル250/500では物足りない
- でも超ゴツいクルーザーやハーレーはちょっとハードル高い
そんな人にとって、
レブル1100は かなり後悔しにくい選択肢 になるはずです。


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