ホンダ CBR650R は、
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ 直列4気筒
- 総排気量 648cm³
- 最高出力 70kW(95PS)/12,000rpm
- 最大トルク 63N・m(6.4kgf・m)/9,500rpm
- 車両重量 209kg(CBR650R E-Clutchは211kg)
- シート高 810mm
- 燃料タンク容量 15L
というスペックを持つ、中排気量クラスの直列4気筒フルカウルスポーツです。
先に出ていたCB650Fの後継として登場し、
現在はネイキッド版の CB650R と兄弟車の関係にあります。
2024年モデルでは、
- 外装デザインのリニューアル
- 5インチTFTフルカラーメーター
- スマホ連携「Honda RoadSync」
- クラッチ操作を自動制御する Honda E-Clutch仕様の追加
などのアップデートも受け、
「ツーリングも楽しめる直4フルカウルスポーツ」としてかなり完成度の高い1台になっています。
この記事では、
- CBR650Rの正確なスペック
- 良いところ・気になるところ
- CB650RやNinja 650・ミドルSSとの違い
- どんな人に向いているのか
を、街乗り〜ツーリング・ワインディング目線で解説します。
※画像はAIによるイメージです
CBR650Rの主要スペック
車体サイズ・重量(8BL-RH17)
- 車名・型式:ホンダ・8BL-RH17
- 全長:2,120mm
- 全幅:750mm
- 全高:1,145mm
- ホイールベース:1,450mm
- 最低地上高:130mm
- シート高:810mm
- 車両重量:209kg【CBR650R E-Clutch:211kg】
- 最小回転半径:3.0m
- 乗車定員:2名
エンジン・トランスミッション
- エンジン型式:RH17E
- エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
- 総排気量:648cm³
- 内径×行程:67.0mm × 46.0mm
- 圧縮比:11.6:1
- 最高出力:70kW(95PS)/12,000rpm
- 最大トルク:63N・m(6.4kgf・m)/9,500rpm
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
- 始動方式:セルフ式
- 点火方式:フルトランジスタ式バッテリー点火
- 潤滑方式:圧送飛沫併用式
- 変速機形式:常時噛合式6段リターン
※CBR650R E-Clutch は、この6速MTをベースにクラッチ操作を電子制御でアシストするバリエーションです。
停止・発進やシフトアップ/ダウン時にクラッチ操作が不要になりつつ、任意でレバー操作も可能というのが特徴。
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム形式:ダイヤモンドフレーム
- フロントサスペンション:テレスコピック式倒立フォーク(SHOWA製 SFF-BP)
- リアサスペンション:スイングアーム式+モノショック
- キャスター角:25°30′
- トレール量:101mm
- フロントブレーキ:
- 油圧式ダブルディスク+ラジアルマウントキャリパー+ABS
- リアブレーキ:
- 油圧式ディスク+ABS
- タイヤサイズ:
- 前:120/70ZR17M/C(58W)
- 後:180/55ZR17M/C(73W)(ラジアル・チューブレス)
燃費(メーカー公表値)
- 定地燃費値:31.5km/L(60km/h・2名乗車時)
- WMTCモード値:21.5km/L(クラス3-2・1名乗車時)【E-Clutchは21.3km/L】
- 使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
- 燃料タンク容量:15L
CBR650Rの良いところ(メリット)
① 648cc直4・95PSが生む「回して気持ちいい」伸び
CBR650Rの一番の魅力は、やはり直列4気筒エンジン。
- 95PS/12,000rpm
- 最大トルク63N・m/9,500rpm
というスペックどおり、
- 低〜中回転はスムーズで扱いやすく
- 6,000rpm前後から一気に“CBRらしい”元気さが立ち上がり
- 8,000〜12,000rpmで高回転まで気持ちよく伸びていく
「ミドルクラスで直4らしい高回転の伸びとサウンドを楽しみたい」
というニーズにしっかり応えてくれるエンジンです。
街乗りでは3,000〜5,000rpmあたりで十分スムーズに走れつつ、
ワインディングで1〜2速落として回してやると、
「あぁやっぱり直4はいいな…」と感じられるキャラクターになっています。
② フルカウル+セミスポーツポジションでツーリングもこなせる
CBR650Rは見た目こそスーパースポーツ寄りですが、
ポジションは「フルSSとツアラーの中間」くらいのイメージです。
- 低めのセパレートハンドル
- ほどよい前傾姿勢
- ステップ位置もスポーティだが、極端な窮屈さは少ない
このおかげで、
- ワインディングでは前傾姿勢でしっかりフロントに荷重できる
- 高速道路では、カウルとスクリーンが上半身の風をかなりカットしてくれる
- CBR600RRのような「完全サーキット寄りのきつさ」ではない
“見た目はガチっぽいのに、実際はツーリングも十分こなせる”フルカウルです。
③ SFF-BP倒立フォーク+ダブルディスクで足まわりがしっかり
フロントには SHOWA SFF-BP倒立フォーク、
ブレーキは ダブルディスク+ラジアルマウントキャリパー+ABS を装備。
- ブレーキング時の初期からしっかりした踏ん張り
- 路面のギャップに対する追従性の良さ
- コーナー進入〜立ち上がりまで、安心して荷重をかけていける
といった部分が高いレベルでまとまっています。
「見た目だけフルカウル」のモデルとは違い、
ちゃんと走りを楽しめる足まわりが備わっているのがCBR650Rの強みです。
④ HSTC(トラコン)+アシスト&スリッパークラッチで安心感も高い
CBR650Rは電子制御も程よく充実しています。
- HSTC(Honda セレクタブル トルク コントロール)
- 後輪スリップを抑えるトラクションコントロール
- アシスト&スリッパークラッチ
- シフトダウン時のホッピングを抑え、クラッチ操作も軽くする
これにより、
- 雨の日や荒れた路面でのアクセル操作に安心感が増す
- ワインディングで連続シフトダウンしても車体が乱れにくい
- 渋滞路や街乗りでもクラッチ操作が軽く、疲れにくい
“攻める時も、日常の足としても使えるバランス”になっています。
⑤ 5インチTFTメーター+Honda RoadSyncなど装備も最新
最新型では装備も大きくアップデート。
- 5インチTFTフルカラー液晶メーター
- Honda RoadSync対応(スマホ連携機能)
- 全灯火LED(ヘッドライト・テール・ウインカー)
- エマージェンシーストップシグナル(急ブレーキ時自動ハザード)
これにより、
- メーターの情報量と視認性がアップ
- スマホナビや通話通知などもハンドルから視線移動少なく確認できる
- 急制動時に後続車へ知らせる安全機能も備わる
「見た目はクラシック寄りではなく、最新のスポーツバイクとしての装備」がきちんと備わっています。
CBR650Rの気になるところ(デメリット)
① 810mmシート高+フルカウルのボリュームで足つきはやや高め
- シート高:810mm
- 車両重量:209kg(E-Clutchは211kg)
タンク〜カウルまわりのボリュームもあり、
- 小柄なライダーだと「両足つま先〜片足ベッタリ」になることが多い
- 傾斜のある駐車場やUターンでは、それなりに気を使う
足つきに不安がある人は、必ず実車での跨りチェック推奨です。
② ネイキッドやミドルツインに比べると、取り回しのハードルは高い
直4・フルカウルということもあり、
- Z650やSV650、MT-07などのミドルツインネイキッドと比べると
- 車幅
- ハンドル切れ角
- 取り回しの感覚
は、やはり“重さ”を感じやすいです。
「毎日の細い通勤路・狭い駐輪場での取り回し」を最優先するなら、
ネイキッドやツイン勢の方がストレスは少ないかもしれません。
③ 低〜中回転の“ドコドコ感”はツインの方が得意
- 並列2気筒やVツイン
- 270度クランクのミドルツイン
と比べると、
- CBR650Rの直4は低回転からスムーズに走る一方で
- 「ドコドコした鼓動感」や「低回転トルクの押し出し感」は穏やか
「とにかく低回転トルク重視で、あまり回さずに走りたい」という人だと、
MT-07・SV650・Z650あたりの方がフィーリングは合うことが多いです。
④ “完全ビギナーの1台目”にはややハードル高め
- 95PS/648cm³直4
- 209kgのフルカウル
というスペックは、やはり中型からのステップアップモデルの領域です。 - 教習所を出たばかりで、いきなりCBR650Rからスタート
→ パワーも車格も、最初はかなり怖く感じる可能性がある
250〜400クラスやミドルツインを経験してからの方が、CBR650Rの良さを安心して楽しみやすいバイクです。
CB650RやNinja 650、ミドルSSとの違い
1. CBR650R vs CB650R(兄弟モデル)
共通点
- 648cm³直列4気筒・95PS/63N・m
- 基本フレーム・エンジン・足まわり
- HSTC・アシスト&スリッパークラッチ・5インチTFTメーター・RoadSync対応 など
違い
- CBR650R
- フルカウル
- スポーツ寄りの前傾ポジション
- 高速巡航やスポーツライディングで有利
- CB650R
- ネイキッド(NEO SPORTS CAFÉ)
- アップライト寄りで街乗り・ツーリングが楽
- 風は受けるが、取り回しやすく気軽に乗れる
「高速道路&スポーツライディングも重視で、CBRスタイルが好き」 → CBR650R
「日常性とデザイン重視、ネイキッドで直4を楽しみたい」 → CB650R
2. CBR650R vs Ninja 650・他ミドルツイン
Ninja 650・Z650・SV650・MT-07 などミドルツインは、
- 低〜中回転トルク重視
- 車重が軽めで、取り回しがラク
- 高回転までの“伸び”より、トルクと扱いやすさで魅せるバイク
CBR650R(直4)は、
- 低〜中回転は十分実用的
- 6,000rpm以上〜レッド付近までの伸びとサウンドが最大の魅力
- 車重と車格がツインより一段重く、そのぶん安定感もある
トルクと軽さ・実用性重視 → ミドルツイン
4気筒の高回転の伸びとサウンド重視 → CBR650R
という住み分けです。
3. CBR650R vs ZX-4R/スーパースポーツ系
ZX-4R・CBR600RR・YZF-R6といった**「完全SS寄り」のモデル**と比べると、
- CBR650Rはあくまで“公道寄りスポーツツアラー”の位置づけ
- 乗車姿勢・エンジン特性ともに、日常〜ツーリングを強く意識している
「サーキット走行メインで、タイムを削ることが目的」ならZX-4RやCBR600RRのほうが向いていますが、
「公道メインで、ツーリングも楽しめる直4フルカウルが欲しい」
という人には、CBR650Rのバランスが非常に合いやすいです。
CBR650Rはどんな人に向いている?
向いている人
- 250〜400クラス、もしくはミドルツインからのステップアップを考えている
- 直列4気筒の高回転の伸びとサウンドに憧れがある
- フルカウルスポーツが欲しいが、サーキット専用機ではなくツーリングもしたい
- CBRシリーズのデザインが好き
- ある程度スポーツ走行を楽しみつつ、電子制御の安心感も欲しい
こういうライダーにとってCBR650Rは、
「日常とツーリング、公道スポーツをバランスよく楽しめる直4フルカウル」
になってくれる一台です。
向いていないかもしれない人
- 足つき最優先で、もっと低いシート高が欲しい
- 重さよりも“とにかく軽いバイク”がいい
- 低回転トルク重視で、あまり回さずに走りたい
- サーキットでラップタイムを削る完全SSが欲しい
- 免許を取ったばかりで、初めてのバイクに選ぼうとしている
こういう人は、
CBR650Rよりも ミドルツイン・ネイキッド・250〜400クラス・ハイグレードSS の方が幸せになれる可能性が高いです。


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