カワサキ Z650 ABS(8BL-ER650S) は、
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ 並列2気筒
- 総排気量 649cm³
- 最高出力 50kW(68PS)/8,000rpm
- 最大トルク 63N・m(6.4kgf・m)/6,700rpm
- 車両重量 189kg
- シート高 790mm
- 燃料タンク容量 15L(無鉛レギュラーガソリン)
というスペックを持つ、650クラスのパラレルツイン・スーパーネイキッドです。
- スリムでコンパクトな車体
- 使い切りやすい68PSの並列2気筒
- フルLED+TFTメーターの現代的な装備
のおかげで、
「大きすぎない大型ネイキッドが欲しい」
「街乗り・ツーリング・ワインディングをバランス良く楽しみたい」
というライダーにちょうどハマる1台になっています。
この記事では、
- Z650の主要スペック
- 良いところ/気になるところ
- MT-07・SV650・Ninja 650 との違い
- どんな人に向いているか
を、街乗り〜ツーリング目線で解説していきます。
※画像はAIによるイメージです
Z650の主要スペック(8BL-ER650S/日本仕様)
車体サイズ・重量
- 型式:8BL-ER650S(国内向け)
- 全長:2,055mm
- 全幅:765mm
- 全高:1,065mm
- ホイールベース:1,410mm
- 最低地上高:130mm
- シート高:790mm
- 車両重量:189kg
- 乗車定員:2名
エンジン・トランスミッション
- エンジン型式:ER650AE
- 種類:水冷4ストローク並列2気筒
- 弁方式:DOHC 4バルブ
- 総排気量:649cm³
- 内径×行程:83.0mm × 60.0mm
- 圧縮比:10.8:1
- 最高出力:50kW(68PS)/8,000rpm
- 最大トルク:63N・m(6.4kgf・m)/6,700rpm
- 燃料供給方式:フューエルインジェクション(φ36mmスロットルボディ×2)
- 点火方式:バッテリー&コイル(フルトランジスタ点火)
- 始動方式:セルフ式
- 潤滑方式:強制潤滑・セミドライサンプ
- エンジンオイル容量:2.3L
- 変速機形式:常時噛合式6速リターン
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム形式:トレリスフレーム(スチール)
- フロントサスペンション:テレスコピック(正立フォーク)
- リアサスペンション:リンク式モノショック
- フロントブレーキ:
- 油圧式ダブルディスク
- リアブレーキ:油圧式シングルディスク
- タイヤサイズ:
- 前:120/70ZR17
- 後:160/60ZR17(いずれもラジアル・チューブレス)
燃費(届出値)
- 定地燃費値:33.9km/L(60km/h・2名乗車時)
- WMTCモード値:23.6km/L(クラス3・サブクラス3-2・1名乗車時)
- 燃料タンク容量:15L(無鉛レギュラー)
Z650の良いところ(メリット)
① 68PSの649ccパラツインが「日常で使い切れる速さ」
Z650のエンジンは、
- 最高出力:68PS/8,000rpm
- 最大トルク:63N・m/6,700rpm
というスペックの並列2気筒。
特徴としては、
- 低〜中回転からトルクがしっかり出る
- 6,000rpm前後から力強さが増してくる
- 8,000rpm付近までスムーズに回っていく
といった感じで、
- 街中では回転数を抑えても十分力があり、ギクシャクしにくい
- ワインディングでは回転を少し高めにキープすると、気持ちいい加速が続く
- 「常に高回転キープしないと進まない」というようなピーキーさはない
「大型としての余裕はあるけど、オーバーパワーまでは行き過ぎない」
という、“使い切れる範囲で速い”エンジンになっています。
② 189kgの車重とコンパクトな車体で取り回しがラク
- 全長:2,055mm
- ホイールベース:1,410mm
- 車両重量:189kg
この数値は、650クラスのネイキッドとしてはかなりコンパクト・軽量な部類。
- 駐輪場で押し引きしても「リッター級ほどの重さ」は感じにくい
- 細いワインディングでもヒラヒラと向きを変えやすい
- 「パッと見は250ccクラスに見える」と表現されることもあるほど取り回しが軽い
「大型に乗りたいけど重いバイクは不安」という人にとって、かなり現実的な重さとサイズ感です。
③ 790mmのシート高+スリムな車体で足つき良好
- シート高:790mm
数値だけ見ると標準的ですが、
- タンクまわりがスリムでニーグリップしやすい
- シートの前側が絞り込まれていて、脚を下ろしやすい
といった設計のおかげで、
- 小柄なライダーでも片足はベッタリ着きやすい
- 両足でも土踏まず付近まで着くというインプレッションも多い
「大型=足つきが怖い」というイメージを和らげてくれる1台です。
④ LEDヘッドライト+4.3インチTFTメーターなど装備も今どき
Z650は、装備面もちゃんと“現行車”らしくアップデートされています。
- LEDヘッドライト
- LEDポジションランプ
- 4.3インチTFTカラー液晶メーター
- スマホ連携(専用アプリ経由で各種情報表示)
などにより、
- 夜間走行での視認性アップ
- メーターの視認性・情報量の向上
- スマホの通話・メール通知などをメーターに表示できる便利さ
「シンプルなネイキッドだけど、装備はちゃんと現代的」というバランスになっています。
⑤ 燃費と15Lタンクでツーリングにも対応しやすい
- 定地燃費:33.9km/L(60km/h・2名)
- WMTC値:23.6km/L(クラス3-2・1名)
- タンク容量:15L(レギュラー)
という公表値から分かる通り、
- ミドルクラスとして十分な燃費性能
- タンク容量も含めて、日帰り〜1泊レベルのツーリングに使いやすい
「街乗りにも使いたいけど、ツーリングもちゃんと楽しみたい」
というライダーにとってちょうど良いバランスです。
Z650の気になるところ(デメリット)
① フルカウル車やツアラーと比べると、防風性は低い
Z650は、
- カウルレスのスーパーネイキッド
- スクリーンも小ぶり
という構成なので、
- 高速道路を長時間走ると、上半身への風圧で疲れやすい
- 速度域が上がるほど、首・肩周りに負担がかかる
高速メインのロングツーリングが多いなら、
スクリーンの追加や、Ninja 650などのフルカウルモデルも検討した方が安心です。
② 電子制御は最低限。最新リッタースポーツほど多機能ではない
Z650はABSを標準装備していますが、
上位車種のような多彩な電子制御までは装備していません(※2025年時点の国内仕様)。
- マルチモードのトラコン
- IMUを使ったコーナリングABS
- 多段階のパワーモード
といった「電子制御てんこ盛り」が欲しい人には、少し物足りないかもしれません。
そのぶん、
- 操作と挙動の関係が分かりやすい
- 電子制御に頼りすぎない“バイクらしい素直さ”がある
とも言えるので、ここは好みが分かれるポイントです。
③ 高回転の“伸び”は4気筒ほどではない
並列2気筒・68PSというスペックは、
- 一般道〜高速道路の速度域では不足はない
- 追い越し加速も十分こなせる
一方で、
- 4気筒ミドル(CB650Rなど)のような高回転までの伸びやサウンド
- サーキットで高回転を使い切るような遊び方
と比べると、“ほどよく実用的”な性格に収まっています。
「どうしても4気筒のフィーリングや音にこだわりたい」
という人には、別の選択肢の方が満足度は高くなりやすいです。
他のミドルクラスとの比較
1. Z650 vs MT-07(688cc並列2気筒)
MT-07(現行国内仕様)
- 688cm³・並列2気筒(270度クランク)
- 最高出力:73PS/8,750rpm
- 最大トルク:68N・m/6,500rpm
- 車両重量:183kg
Z650
- 649cm³・並列2気筒
- 68PS/63N・m
- 車両重量189kg
ざっくりキャラクターで比べると、
- MT-07
- トルクが太く、より“パンチのある”フィーリング
- 車重も軽く、走りの軽快さが際立つ
- Z650
- マイルド寄りで扱いやすい特性
- 足つき・取り回しのしやすさに定評
- 装備やデザインを含めて「バランスの良いストリートファイター」
「よりワイルドでトルクフルなミドルが欲しい」→ MT-07
「乗りやすさとバランス重視で、カワサキZシリーズが好み」→ Z650
という選び方になりやすいです。
2. Z650 vs SV650(645cc Vツイン)
SV650
- 645cm³・90°Vツイン
- 72PS/63N・m
- Vツインらしい鼓動感が強い
Z650
- 649cm³・並列2気筒
- 同じく63N・mのトルクだが、よりフラットでスムーズな出方
フィーリングの違いとしては、
- Vツインの鼓動感・音・味わいを楽しみたい → SV650
- 直列系のスムーズさと扱いやすさ重視 → Z650
「エンジンレイアウトの好み」で選ぶ部分がかなり大きいライバル関係です。
3. Z650 vs Ninja 650(兄弟モデル)
Ninja 650
- 基本的なエンジン・フレームはZ650と共通
- フルカウル+スクリーンで防風性が高い
- ポジションもやや前傾寄りで、ツーリング・スポーツ寄り
Z650
- カウルレスのスーパーネイキッド
- ポジションはアップライト寄りで、街乗りでも楽
- 取り回し・足つきも含めて気軽に乗りやすい
「高速ツーリング重視で、防風性も欲しい」→ Ninja 650
「街乗り〜ツーリングを気楽に楽しめるネイキッドがいい」→ Z650
という棲み分けになります。
Z650は初心者にも向いている?
向いているポイント
- 650クラスとしては軽めの189kg
- シート高790mm+スリムな車体で足つきが良い
- 68PS/63N・mで、極端にピーキーではない並列2気筒
- ABS標準装備で、ブレーキング時の安心感も高い
「中型である程度慣れてきて、次は最初の大型を探している」
というライダーには、かなり現実的な候補になります。
注意したいポイント
- あくまで“大型”なので、250〜400から乗り換えるとパワー差は大きい
- 高速ロングツーリングでは、ネイキッドゆえに風圧の負担はある
- 4気筒やリッターネイキッドのような“突き抜けたパワー”を求めると、物足りなく感じる場面もある
「いきなり大型免許を取って、完全なビギナーが最初の1台に選ぶ」というより、
ある程度経験を積んだ人の“ステップアップ1台目”としてちょうど良いイメージです。
Z650で後悔しやすい人/満足しやすい人
後悔しやすい人
- とにかくシートが低くないと不安
- 高速道路の長距離巡航がメインで、防風性を最優先したい
- 電子制御てんこ盛りの最新リッタースポーツ並みの装備を求めている
- 4気筒の高回転サウンドや、リッターバイク級の加速に強いこだわりがある
こういった人は、クルーザー系・フルカウルツアラー・4気筒ミドル〜リッタークラスの方が満足度が高くなりやすいです。
満足しやすい人
- 「大きすぎない大型ネイキッド」が欲しい
- 通勤・街乗りと週末ツーリングを1台でこなしたい
- 軽さと足つきの良さを重視している
- カワサキZシリーズのデザインや世界観が好き
- ほどよいパワーと、扱いやすい並列2気筒のフィーリングが好み
そんなライダーにとってZ650は、
「毎日乗れて、週末はしっかり遊べる“ちょうどいいスーパーネイキッド”」
になってくれるはずです。


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