ホンダ CB650R は、
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ 直列4気筒
- 総排気量 648cm³
- 最高出力 70kW(95PS)/12,000rpm
- 最大トルク 63N・m(6.4kgf・m)/9,500rpm
- 車両重量 205kg(CB650R E-Clutchは207kg)
- シート高 810mm
- 燃料タンク容量 15L
というスペックを持つ、中排気量クラスの直4ネイキッドスポーツです。
デザインコンセプトは「NEO SPORTS CAFÉ」。
- 丸目LEDヘッドライト
- コンパクトなテール
- キレのあるラインのタンクまわり
など、クラシックすぎないネオレトロ系のスタイルと、
最新の直列4気筒エンジン&足まわりを組み合わせたモデルになっています。
この記事では、
- CB650Rの正確なスペック
- 良いところ・気になるところ
- CBR650R・ミドルツイン(MT-07、SV650、Z650など)との違い
- どんな人に向いていて、どんな人には合わないか
を、街乗り〜ツーリング・ワインディング目線で解説します。
※画像はAIによるイメージです
CB650Rの主要スペック
車体サイズ・重量(8BL-RH17)
ホンダ公式の主要諸元から、現行CB650Rのサイズは以下の通りです。
- 車名・型式:ホンダ・8BL-RH17(CB650R/CB650R E-Clutch)
- 全長:2,120mm
- 全幅:780mm
- 全高:1,075mm
- ホイールベース:1,450mm
- 最低地上高:150mm
- シート高:810mm
- 車両重量:205kg【CB650R E-Clutch:207kg】
- 最小回転半径:2.8m
エンジン・トランスミッション
- エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
- 総排気量:648cm³
- 内径×行程:67.0mm × 46.0mm
- 圧縮比:11.6:1
- 最高出力:70kW(95PS)/12,000rpm
- 最大トルク:63N・m(6.4kgf・m)/9,500rpm
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
- 始動方式:セルフ式
- 点火方式:フルトランジスタ式
- 潤滑方式:圧送飛沫併用式
- 変速機形式:常時噛合式6段リターン
※CB650R E-Clutchは、同じ6速MTをベースにクラッチ操作を自動制御するシステムを追加したバリエーションです。
足まわり・ブレーキ・タイヤ
- フレーム形式:ダイヤモンドフレーム
- フロントサスペンション:
- 倒立フォーク(SHOWA製 SFF-BP)
- リアサスペンション:
- アルミGDC製法スイングアーム+モノショック
- フロントブレーキ:
- ダブルディスク+ラジアルマウントキャリパー+ABS
- リアブレーキ:
- シングルディスク+ABS
- タイヤサイズ:
- 前:120/70ZR17M/C(58W)
- 後:180/55ZR17M/C(73W)(いずれもラジアル・チューブレス)
燃費(メーカー公表値)
- 定地燃費値:31.5km/L(60km/h・2名乗車時)
- WMTCモード値:21.5km/L(クラス3-2・1名乗車時)【E-Clutch:21.3km/L】
- 燃料タンク容量:15L
CB650Rの良いところ(メリット)
① 648cc直列4気筒×95PSの「回して気持ちいい」エンジン
CB650Rのいちばんの魅力は、やはり直列4気筒エンジン。
- 95PS/12,000rpm
- 最大トルク63N・m/9,500rpm
という数字だけ見ると高回転型に見えますが、実際は
- 低〜中回転でもスムーズにトルクが出る
- 6,000rpmあたりから一段と元気になり
- 8,000〜12,000rpmにかけて「ザ・直4」な伸びとサウンドを味わえる
という性格です。
- 街中では3,000〜5,000rpmくらいで十分キビキビ走れる
- ワインディングでギアを落として回せば、直4らしい伸びとサウンドを堪能できる
「ミドルクラスで直4を楽しみたい」人にはドンピシャなエンジンです。
② 205kgの4気筒としては扱いやすい車重
- 車両重量:205kg(E-Clutchは207kg)
直列4気筒の650としては比較的コンパクト&軽量な部類で、
- 押し引きも「リッターネイキッドほどの絶望的な重さ」ではない
- ワインディングでの切り返しも、想像より軽快
- 取り回しに慣れてしまえば、通勤・街乗りにも普通に使えるレベル
「どうしても直4に乗りたいけど、重すぎるのはイヤ」という人にとって、絶妙な落としどころになっています。
③ SFF-BP倒立フォーク+アルミスイングアームで足まわりがしっかり
CB650Rは足まわりの装備も充実しています。
- SHOWA製 SFF-BP倒立フォーク
- 片側にスプリング、片側に減衰機構を集中させた構造
- ビッグピストン採用で、ブレーキング時の初期の踏ん張りや路面追従性に優れる
- アルミGDC製法スイングアーム
- ダブルディスク+ラジアルマウントキャリパー+ABS
この組み合わせにより、
- フロントブレーキの制動力とコントロール性が高い
- 荒れた路面でも車体の挙動が分かりやすく、安心して倒し込める
- 「ただのネイキッド」ではなく、しっかりスポーツ走行に対応できる足まわり
になっています。
④ 5インチTFTメーター+Honda RoadSyncなど、装備も最新
2024年のマイナーチェンジで、CB650Rは装備もアップデートされています。
- 5インチTFTフルカラーメーター
- スマホ連携アプリ「Honda RoadSync」対応
- 全灯火LED(ヘッドライト・テール・ウインカー)
- HSTC(Honda セレクタブル トルク コントロール)
- アシスト&スリッパークラッチ
- エマージェンシーストップシグナル
これにより、
- 夜間の視認性が高く、情報量も十分なメーター表示
- スマホナビや通話通知など、ツーリング時の便利機能を使える
- 急ブレーキ時に自動でハザード点滅して後続車に注意喚起
など、見た目はクラシカル寄りでも中身はかなり先進的な1台になっています。
⑤ 「NEO SPORTS CAFÉ」のデザインが大人っぽくて長く乗れる
CB650Rは、いかにもレーサーレプリカというより、
- 丸型LEDヘッドライト
- コンパクトなテールまわり
- 直線と曲線を組み合わせたタンク形状
といったネオレトロ寄りのデザインでまとめられています。
- 年齢を選ばず似合う
- カスタム次第でカフェレーサー寄りにも、ストリートファイター寄りにも振れる
- 派手すぎないので、長く所有しても飽きにくい
「バリバリのフルカウルSSの見た目はちょっと…」
という人にもマッチしやすいデザインです。
CB650Rの気になるところ(デメリット)
① 810mmシート高+4気筒の車幅で、足つきは人を選ぶ
- シート高:810mm
タンクまわりのボリュームもそれなりにあるため、
- 小柄なライダーだと「両足つま先〜片足ベッタリ」くらいになりがち
- 斜めの路面やUターンでは、それなりに気を遣う
足つきに不安がある場合は、必ず実車にまたがって確認するのがおすすめです。
② ネイキッドなので、高速巡航では風をしっかり受ける
カウルレスなので、
- 高速道路を長時間走ると、上半身への風圧で疲れやすい
- 純正/社外のスクリーンを追加しているオーナーも多い
高速メインのロングツーリングを多用するなら、防風カスタム前提で考えた方が安心です。
③ 低〜中回転の“ドコドコ感”はミドルツインに劣る
直4エンジンは、
- スムーズで気持ちよく回る
- 高回転の伸びが魅力
という一方で、
- 270度クランクの並列2気筒やVツインのような“ドコドコした鼓動感”はない
- 2気筒ミドルと比べると、同じ回転数でのトルクの“獲得感”は少し穏やか
「とにかく低回転トルク重視」なら、MT-07やSV650などのツイン勢の方が好みという人もいます。
④ 車重とパワーで「完全ビギナーの1台目」にはややヘビー
- 95PS/直4
- 205kgのネイキッド
というスペックは、中型クラスから見るとそれなりにステップアップ幅があります。
- 教習所を出たばかりで、いきなりCB650Rからスタートする
- というパターンだと、パワーも車格もややハードルが高め
250〜400クラスやミドルツインを挟んでからのステップアップの方が、安心して楽しめるバイクです。
CBR650Rやミドルツインとの違い
1. CB650R vs CBR650R(兄弟モデル)
共通点
- 648cm³直列4気筒・95PS/63N・m
- 基本フレーム・エンジン・足まわり
- SFF-BP倒立フォーク、HSTC、アシスト&スリッパークラッチ など
違い
- CB650R:ネイキッド(NEO SPORTS CAFÉ)、アップライト寄りポジション
- CBR650R:フルカウル、よりスポーツ寄りの前傾ポジション
「高速道路&スポーツライディング重視で、防風性も欲しい」
→ CBR650R
「街乗りやツーリングも気軽にこなしたい。デザインはネオレトロ寄りが好き」
→ CB650R
という選び方になります。
2. CB650R vs ミドルツイン(MT-07/SV650/Z650など)
代表的なミドルツインは、
- MT-07(688cm³並列2気筒)
- SV650(645cm³ 90°Vツイン)
- Z650(649cm³並列2気筒) など。
ざっくりキャラクターを比べると、
- ミドルツイン:
- 低〜中回転トルクが太く、実用域で扱いやすい
- 車重が軽めで、取り回しもラク
- 高回転の伸びより、トルクと軽快さで走るタイプ
- CB650R(直4):
- 低中回転も十分実用的だが、魅力はやはり高回転の伸びとサウンド
- 車重はツインより重いが、そのぶん安定感も増す
- 「4気筒ならではのフィーリング」を味わいたい人向け
トルクの太さ・軽さ・実用性重視 → ミドルツイン
サウンド・高回転の伸び・4気筒らしさ重視 → CB650R
と覚えると分かりやすいです。
CB650Rは初心者にも向いている?
向いているケース
- すでに250〜400クラスである程度慣れている
- 直4のサウンドとフィーリングに憧れている
- ネイキッドで楽なポジションがいいけれど、走りも妥協したくない
- 電子制御付きのミドルクラスで、ツーリング・ワインディングを楽しみたい
こういう人には、“ステップアップ用の直4ネイキッド”としてかなり現実的な選択肢です。
注意したいポイント
- 直4の95PS+205kgは、中型からのステップとしてもそれなりにパワフル
- 足つき(810mm)と車体ボリュームで、取り回しには慣れが必要
- 完全ビギナーでいきなり乗ると、最初は怖さの方が勝つ可能性もある
「初バイク」よりは、「2台目・3台目のステップアップ」としておすすめの1台です。
CB650Rで後悔しやすい人/満足しやすい人
後悔しやすい人
- 足つき最優先で、もっと低いシート高が欲しい
- 高速ロングツーリングがメインで、防風性を最重視したい
- 低回転トルク重視で、ツインの“ドコドコ感”が好み
- 250〜400クラスも経験しておらず、いきなりの大型が不安
こういう人は、ミドルツインやツアラー系・アドベンチャー系の方が満足度が高くなりやすいです。
満足しやすい人
- 「ミドルクラスで直4らしさをしっかり味わいたい」
- けれどリッターネイキッドほどのパワーは必要ない
- スポーティさと日常性のバランスが取れたネイキッドが欲しい
- NEO SPORTS CAFÉのデザインが刺さる
- CBR650Rほど前傾じゃないポジションで、ワインディングも楽しみたい
そんなライダーにとってCB650Rは、
「大人が長く付き合えるミドルクラス直4ネイキッド」
になってくれるはずです。


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